根岸造園設計事務所

タイトル

「四季の草木と寄り添う2種の庭」

施工内容
新築の造園設計・施工

環境

新しく造成された住宅地であるため、土壌はガチガチに固められた山土砂で現状は植栽に不向きである。試しに穴を掘ってみたが、ミミズなどの土壌小動物は全く見られず、地下1m近く掘ると粘土の層があり、さらに進むとしだいにじわじわと水が染み出してくることがわかった。日当たりは南向きで良好。

リクエスト

リビングからの眺めを意識して庭をつくってほしい。庭の草木を通して四季の移ろいを感じたい。
雨水の処理や家への泥跳ねの問題も庭づくりの中で改善すること。

デザインコンセプト

庭をつくるスペースが2か所ある。一つはカーポートの内側で、依頼主がリビングから眺めるための庭とする。もう一つは道路沿いの細長いスペースで、こちらは通行人も楽しめるような場所にする。

植栽コンセプト

植栽箇所は広めに耕して、バークたい肥と牛糞たい肥をたっぷり鋤き込む。また湿りがちな土中へ酸素を積極的に供給するため、樹木の近くには長さ1m程の太い竹を(縦に割いて、節をくり抜く)数本埋め込んだ。
内側のリビングから眺める庭は、山のような雰囲気にし、落ち着いた印象を持たせつつも植物の成長や彩を感じられる空間にする。道路沿いは管理のしやすい宿根草花壇をつくり、道行く方も楽しめるような華やかな植物を選択する。